学校関係者の皆様へ


(2020/6/16)


次亜塩素酸水溶液の学校現場での活用について
次亜塩素酸水溶液の品質のポイント


次亜塩素酸水溶液を生成する方法は多種多様ありますが、大別すると3つの方法があります。
① 電解方式
②二液混合方式
③粉体還元方式
です。
どの方式に於いて生成された次亜塩素酸水溶液でも水溶液中に存在する遊離有効塩素濃度とpH値が同じであれば非乖離の次亜塩素酸の存在比率は変わりません。品質に大きな格差はないと考えてよいのです。
多種多様な製造方法の元、各メーカーが商品を製造、出荷しています。
濃度やpH値の違い、容器も様々で、利用する際の希釈倍率や保管方法にも違いがあります。
また、次亜塩素酸水溶液は液状になると空気にふれて効力が薄れたり、紫外線による劣化するなど、製品・メーカーを選び購入にあたって考慮しなくてはならないことがあります。
当会議では、正しく安全にかつ有効的に利用するために次のことを考慮して商品を選定し、利用する事をおすすめします。

①  製造元と製造方法が明記されている製品を選ぶ。
②  主たる原材料が明確に記されている製品を選ぶ。
③  製造年月日が記載されている製品を選ぶ。
④  出荷時の有効塩素濃度とpH値が記載されている製品を選ぶ。
⑤  取扱説明書による、用途に合わせた適切な希釈法が表示されている製品を選ぶ。
⑥  正しい保管方法や注意書き等の説明書が明記、或いは添えつけてある製品を選ぶ。
製造の表記が不十分で家庭でハンドメイドしているような商品には気をつけて下さい。

次亜塩素酸水溶液の空間噴霧について
家庭用漂白剤やカビ取り剤の次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水溶液は名前が似ていても別物です。
次亜塩素酸ナトリウム希釈液の空間噴霧は低濃度でも危険です!!
次亜塩素酸ナトリウム希釈溶液は単に次亜塩素酸ナトリウムを水で希釈しているだけなのでpH値は8~9のアルカリ性溶液で、有効塩素濃度の大半がマイナス電子を帯びた次亜塩素酸イオンであるため、当会議の推奨する次亜塩素酸水溶液とは大きく異なります。
くれぐれも間違ってはいけません。


空間噴霧するときの次亜塩素酸水溶液について


・各メーカー水溶液の有効塩素濃度をしっかり確認し、取扱注意事項をよく読み、必ず適切な倍率で噴霧用水液を作ってください。

ごく稀に化学物質に敏感な人もいるので、何か反応がでた場合は、かかりつけの医師に相談して下さい。


噴霧器について


超音波噴霧器を推奨します
(参考)『次亜塩素酸の科学―基礎と応用―第7章』福崎智司
・PSE(電気用品安全法をクリアしたもの)マーク表示のあるもの
・耐塩素仕様の噴霧器を使用(各メーカーで推奨する多種の噴霧器があります)
・水平で直射日光の当たらない場所に設置する。
・腰より高い位置からの噴霧が有効です。
空気の流れの上流側に設置し広範囲に広げる工夫が良いでしょう


噴霧器の能力と対象空間の大きさについて


対象空間に対する適切な噴霧量に関しては対象条件によってさまざまに変化します。耐塩素使用の超音波噴霧器は各メーカー多種多様です。
数多く流通している毎時350ml程度の家庭用超音波噴霧器1台での有効面積は最大で20~30帖程度とされていますが、大型会議室や教室等にも対応可能な大容量霧化が可能な噴霧器もあります。 目的空間の広さ、体積、空気流動、人の出入りの人数や動線、等々で決めにくいところですので各メーカーの取り扱い説明書や指導事項を参照し、専門家の意見も参考に噴霧量の判断をして下さい。

空間噴霧の安全性については、ホームページ福崎教授の解説動画をごらんください。

©︎ 2020 次亜塩素酸水溶液普及促進会議